能登半島地震の原因(2)
2.壁の配置バランスが悪
かった。
建物の道路面に面する側が全面開口で壁が全くない、
すなわち道路面側に筋交いが無い建物が全壊、半壊している
場合が多かった。
壁量自信(筋交いの入った壁)が大変少なかったのですが
壁が家屋の裏手後方に集中し、壁の配置がバランスが悪い
とが、被害の大きな要素と成っていると思われました。
壁量のバランスが悪いということは偏心率が大きいと言うこ
とです。
建物の重さの中心を重心といい、堅さの中心を剛心といい
ます。
この、重心と剛心が離れていることを偏心しているといい
ます。
重心と剛心が一致していると偏心が0となります。
偏心距離を弾力半径で割った物が偏心率です。
(偏心率=偏心距離/弾力半径)
地震時、地震力が建物の加わった時、建物は剛心を中心と
し、重心が振り回されるように揺れます。
壁が建物後方に集中していると、(偏心率が大きい場合)
剛心が家の中心から建物後方へ偏ります。
重心が家のほぼ中心とすると、地震時に家の後方の剛心を
中心に重心側が振り子のように揺れます。
すなわち、表側の道路に面した側が振り子の先端になるの
で、通常よりもっと大きく揺れることになり、崩壊という
事態になります。
全面が大きく揺れねじれるように潰れた建物
建物はこの偏心率が大きな要素と成ってます。
建築基準法では偏心率は0.15以下にすべきであると
されています。
この規定も平成12年度の改正以降の話です。
3.劣化が激しいい建物に被害が集中
被害の原因の当然のことながら劣化を上げなければいけま
せん。
古い家はどうしても仕方ない問題でもあります。
暖かい地方に比べ、寒い地方により多く発生する壁内結露
による腐食。雨漏りなどによる腐食で外壁のモルタル壁が
落ちたり、漆喰壁が落ちている物件を見ました。
門前地区の見かけた外壁が脱落した蔵、下地が朽ちている
のが確認出来る
また、倒壊建物の中に足回りが朽ちている物件も確認しま
した。
報告では、白蟻が被害の原因に成っている建物が意外と多
いと各大学の調査速報では一様に上がっています。
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