充填断熱と外張り断熱との比較
毎日が充実しているというと、聞こえが良いですね。
そうです。朝から晩まで充実しています。本当にありがたいことです。
昨年末28日に、動物病院併用住宅の見積依頼が入ったかと思っていたら、HPを通じて昨日予算1億円の動物病院の見積依頼が入ってきました。
ここの部署で、この秋お引き渡しした、島田市の動物病院併用住宅の物件を知っているのでしょうか。たて続きに2件の動物病院が入ってきました。
総合建設業の良いところですね。木造と鉄骨の住宅を中心にして営業していていますが、この部署の人間は、コンクリート建築にも、住宅以外の店舗物件にも手慣れています。
経験の無い工事でも、建築工事部に応援を頼めば必ず経験者がいます。
設計で、私が分からない物件でも、中村建設本体にあるもう一つの建設関係専用の設計部にお手伝いをお願いすれば設計も経験の無い物はありません。
恵まれた環境にあることが、沢山の仕事の依頼に繋がっているのもあるのでしょうか。
で、忙しいんですね。
さて今日の本題、昨日の続きをお話しします。
次世代省エネルギー基準を例に断熱材の厚さの比較から、充填断熱工法と外張り断熱工法との断熱性能の比較をしてみたいと思います。
平成4年に告示された新省エネ基準では充填断熱工法の住宅と外張り断熱工法の住宅と分けて考えられていませんでしたが、平成11年告示の次世代省エネ基準では分けて考えられています。
しかし、余談ではありますが、以前からお話ししているように、この地区Ⅳ地区は茨城県、群馬県、埼玉県、東京都、神奈川県、富山県、石川県、福井県、山梨県、岐阜県、南は徳島県、高知県、佐賀県、長崎県、等までが一緒のⅣ地区として同じ断熱材厚さを要求しています。
私の家内の実家氷見市のある富山県では富山市で2007年の1年間の平均の最低気温が10.9℃1年間の最低気温が-2.3℃
それに比べて浜松市の1年間の平均の日最低気温が13.3℃、1年間の最低気温が1.0℃と平均最低気温で2.4℃、最低気温で3.3℃の差がある地区を同じ規格でくくるのはいかがなものかと思うのです。
下記の表はまた追って説明します。後日最近の温度上昇問題で説明します。
参考温度記録
気温データ.pdf
さてここで、本題の充填断熱工法と外張り断熱工法の比較をします。
次世代省エネ基準及び新省エネ基準
次世代省エネ基準.pdf
ここのA-1というと、一般的な10Kg/m3の住宅用グラスウールなど断熱材がそうで、熱伝導率λ=0.052~0.051です。そのA-1類でみると充填断熱工法では壁の充填は115mm必要とし、外張り断熱工法では外壁に90mm必要となっています。
充填断熱工法では壁の柱間に充填するために、熱伝導率の低い木部(0.1W/m・k)が17%程度あり熱が逃げます、昨日お話しした熱橋です。
また外張り断熱工法に比べ隙間からの熱損失もあり、断熱材の厚さは充填断熱工法が外張り断熱工法より30%程度厚くする必要はありますが、それを守れば同じ機能と評価されています。
この基準が表す通り、外張り断熱工法だから暖かいと言うわけに一概に言い切ることができません。
充填断熱工法でB類を使用し壁に100mm充填した家と、高性能断熱材とうたいながらD類の断熱材60mm必要なところ、50mmを外張りに使用している外張り断熱工法の家では充填断熱工法が有利と、この次世代省エネ基準ではが判断してくれます。
このように、断熱性の優劣に関しては、充填断熱工法の方がいいとか、外張り断熱工法の方が優れているとかいうものではなく。断熱材の数値と厚さで判断すべきです。
これらの話でお分かりの通り、暖かさの基準は、断熱材の熱伝導率とその厚さで決まります。
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