建築士カトーのヒトリゴト

防犯対策6

| | コメント(0)

1度に4軒隣家に侵入

兩 兩 兩 兩 兩 兩 兩 兩 兩 兩 兩 兩 兩


元泥棒の回顧談その6です。

元泥棒曰く
 

『今回紹介するのは、一度に4軒の住宅に侵入したときのことだ。4軒中の3軒は平屋の社宅だったので、勝手口のドアの錠破りという同じ手口で侵入した。4軒にかかった時間はわずか15分足らず。盗んだ金額の合計は30万円を超えた。

 最初は下見で狙いをつけた、共働きの年配夫婦らが住む端の1軒だけに入るつもりだった。慎重な私らしくないが、その場の状況判断で方針を変えた。

 犯行時間は午前10時ごろ。狙いをつけていた家の勝手口から入って札束を探していると、隣の家から車のエンジンがかかる音が聞こえてきた。住民の夫婦が車で買い物に出かけるらしい。あいにく1軒目では2万円だけしか見つからなかったこともあり、2軒目にもお邪魔することにした。

 2軒目はテレビ台の引き出しに6万円が隠されていた。この額なら引き上げてもよかったのだが、外で45人の女が立ち話をしていることに気づいた。かなり盛り上がっている様子だ。「このすきに侵入できるかもしれないぞ!」

 隣の家は玄関前に掃除用具が出ていて、引き戸が開いたままだ。女たちはその隣の家の玄関先でペチャクチャやっている。この2軒を次のターゲットに決めた。

3軒目に侵入したのは、2軒目の隣にある、玄関の引き戸が開いていた家だ。引き戸は戸を動かすとガラガラ音を立てそうだったので、先の2軒と同様に勝手口のドアの錠を破って侵入した。玄関より勝手口のほうが通りから奥まっており、姿も隠しやすかった。

 勝手口の木製ドアには円筒錠が付いていた。円筒錠はマイナスドライバーが1本あれば、ほとんど傷つけることなく、2分足らずでかんぬきをはずすことができる。ドライバーをドアと枠のすき間に差し込み、ちょっと力を入れる。空き家や捨てられたドアでさんざん練習した。3軒目は、仏壇の引き出しから現金20万円を頂戴した。

 4軒目は比較的新しい2階建ての持ち家だ。勝手口のドアは前の3軒より頑丈そうだが、2階は侵入してくださいと言わんばかりの状態だった。窓は開けっ放し。バルコニーには足場となる縦樋や、身を隠すための洗濯物がちょうどいい具合にセットされていた。4軒目では、現金45000円をベッドの上のバックから見つけだした。

 帰りは勝手口から出た。来たルートを引き返し、下見に使っていた公園にたどり着くと、立ち話の声がまだ聞こえてくる。』

家の近くに居るからと言って油断してはいけませんね。

しかし、カトーさんは寒太郎散歩程度では戸締まりはしません。反省して鍵もってでなくては。
 

コメントする

カレンダー

<   2008年4月   >
    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30      

アーカイブ