風の通る家2
今日は七夕ですね。
といっても特に話題がないので、風の話の続きをします。
風の抜ける家造りと遮熱の考え方が大切に成ってくることを前回お話ししました。
では実際、同様な対策があるのでしょうか。
先ず風の利用法
冬は主に北風が吹きますが、夏の風は南風です。南側に入り口となる窓を設けます。
しかし、風には「海陸風」というものもあります。これは海面より陸地の方が暖まりやすく冷えやすいことから生じる風です。
昼間に陸地の空気は暖まって上昇し、その下にできた隙間に向かって海から冷たくて重い空気が流れ込みます。これを「海風」といいます。
逆に夜間は陸地の方が海面より早く冷えるため、陸から海面へと吹く「陸風」が生じるのです。
海岸近くの家ではこの「海陸風」考えた風の通り道設計が重要になります。西に海がある。北に海があるなど、地区ごとに考えなければなりません。
そしてその風は、きっちり冷やして流入させることが必要です。
コンクリートのバルコニーで熱気を持った風を入れ込んでもいたずらに部屋を暖めるだけです。
風は、庭や、深い庇、軒下がつくる日陰を通しきっちり冷やしてから家に招き込みます。
庭木や下草は日陰をつくるほか、葉の蒸散作用で周囲の温度を下げてくれます。この現象を「微気候」といいます。
自分で涼しさをつくることも大事です。
たとえば「打ち水」です。打ち水をするとまかれた水が蒸発するときに気化熱を奪い、暑さを和らげてくれます。
バルコニーには蓄熱される物は置かず、できれば屋上緑化製品を置くと効果が大きいです。これは下階への効果も大きいですね。
しかし、屋上緑化は重量がそれなりに発生するため、設計段階から加味しておく必要があります。最近ではコケの屋上緑化製品も出ています。重量が軽いこと、水やりの必要がないなどのメリットが大きく注目されています。
続く
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