ムンバイのスラム街に育ち無学のはずの若者が「クイズミリオネア」に出、次々に正解し賞金を獲得する。しかし、スラム街の青年が正解を知るはずがないと疑われ逮捕され拷問まで受ける。

取調べの警部に出題された問題と自分の悲しいつらい貧困な中で、偶然問題にめぐり合って正解を経験していく。

何故今でも貧困の彼がこの番組に出たのか？

幼いころから転々とスラムを逃げながら育ってき、今離れになって行方が知れない彼女に自分の居所を知らせるためだった。

日本ではTVで評論化が、小泉改革のおかげで格者社会になった、収入の差が大きくなったという話を聞くが、インドでは日本のその比ではないのです。

今でもスラム街があり、ごみ山をあさりわずかな売れるものを探し、毎日をしのいでいる子供たちがいるといいます。

この映画は、そんな中で育ってきた青年ジャマールのサクセスストーリーです。

問題ごとに子供のころの出来事を警部に話しながら物語りは進みます。

電気ショックまでやれと指示した警部がだんだんその過去を知り、心を許していく、この青年が決してうそをついていないことを最後には理解し、翌日に控えていた最終問題に出演させ、見事正解する。

この時も子供ころのめったにいかない学校で、先生が読んで聞かせていた本で頭を叩かれる。この小説が最終問題だった。

最後は、悲しい出来事を引き換えにハッピーエンドで終わる。

このサクセスストーリーに最後、喜びにホロリとうれし涙をこぼしてしまいました。

最近のアカデミー賞作品賞は、人間社会の問題をえぐった、問題提起映画が受賞している傾向がありましたが、今回は正攻法の映画が受賞していたのだとわかりました。

いい映画でした。各評価で高い評判を得ていることが納得できます。

お勧め作品のひとつです。

こころが豊かになれますよ。