『耐力壁の量と配置』
耐力壁は、建物に作用する地震力や風圧力などの水平力に対して、建物が倒れにないように抵抗するための大切なものです。
住宅では、梁や柱だけの軸組だけでは水平力が作用したときにぐらぐら東西南北に傾き倒壊の恐れがでます。
これを防止するのために配置するのが耐力壁です。
耐力壁の持つ水平抵抗力を合算したものが建物全体の水平抵抗力となります。
耐力壁の量が水平力を上回っているかどうか確認する方法が、壁量計算です。
個々の耐力壁の水平抵抗力(壁倍率×壁の長さ)の総和が、必要壁量を上回っていれば建物の耐震性は確保できていると言えます。
ここで、必要壁量とは、その建物に必要とされる壁の量のことです。
しかし、ここで大事なことは、耐力壁の配置の方法です。
耐力壁はバランス良く配置することが重要です。
バランス良く配置するということは、耐力壁を四方に均等に配置するということです。
耐力壁が配置されると、水平抵抗力の強さの中心がでます。これを剛心といいます。
これに対して、建物の重量の中心を重心と言います。
剛心と重心が離れていることを 偏心している といい、その距離を偏心距離といいます。
偏心距離が大きいと、地震時に初期には水平に揺れていた揺れが、剛心と重心の間で振り子の用に揺れ出し、重心から剛心のある方向と反対側で大きな揺れを起こします。
偏心距離が大きい、小さいが、ある意味、地震時の倒壊の可能性のバロメーターの一つにも成っていとも言えるのです。
耐力壁の配置方法は非常に大事であると、プランニングではいつも気を使っています。
今日は耐力壁の量と、配置方法の話しでした。
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