建築士カトーのヒトリゴト

大開口フレーム

『大空間設計の秘密』

 

 

昨日上棟のS様邸では、一つの秘密を持っています。

リビングに大空間を設けるために、秘策をとりました。

 

一般的に、リビング・ダイニング・キッチンを大部屋として設計すると、そこに壁量が足りなくなります。

要するに、筋交いのある壁が少なくなり、建物の堅さの芯が偏ることになって、構造上の低下の原因を作ってしまいます。

いわゆる偏心が大きくなるとも言います。

 

そこで、柱・梁にある開口フレームを抱かせることで、そこに壁倍率が取れるようになり、ある程度の解決ができるのです。

 

その秘策を、S様邸では採用しました。

これが、その開口フレームです。

S邸J開口1.JPG

分かりますか?真ん中に緑色した門型の枠です。ここに見えているバツは垂直を保つための仮の筋交いです。後日取り払いますので、ここでは無視して見てください。

 

柱2本と梁の間に開口フレームが入っているのが分かりますね。

S邸J開口2.JPG

 

右は開口フレームの足元です。

基礎にアンカーを事前に入れておき、架台ををセットします。

その架台に開口フレームの柱をセットします。

 

 

S邸J開口3.JPG

 

 

柱と梁のジョイント部分が緑色の部分です。

 

 

 

 

この開口フレームは、車庫の入り口などで、すでに何回も採用している経緯があり、今回始めて室内に採用してみました。

 

このあと、布橋のT様邸でも採用が決定しています。

 

この物件は、12月の5日、6日に構造見学会を開催します での、是非来場され、直接見てください。

 

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