『価値観はどこに求める』
今までの住宅産業は人工増加と、住宅の質の向上で増収増益を続けてきました。
人工増加が一段落したあとも、国はローン減税などの政策でその後も、質の向上を促してきました。
数年前までの価値観は「金持ちになりたい」「出世したい」「成功したい」「高級車に乗りたい」「ブランド品がほしい」「海外旅行に行きたい」などで、誰もが上向きの思考が高かったと思いませんか。
課長島耕作が売れたのもそんなあこがれを島耕作が実現してくれるからではなかったでしょうか。
しかし、ここに来て明確に経済・社会の状況が変わってきました。
一昨年らいの100年に1度の不況でその逆転状況は明確になってきました。
さらに ゆとりの世代の成人化でさらに世の中は変わり出します。
このところの不況はそこをついたとはいえ、まだまだ長く続きます。
もうあの3年前の状態には戻らないと言われています。
不況が続き、就職難も続きます。簡単に数年前の売り手市場には戻りません。
生活保護世帯が過去最高に達しています。
苦しい中、まじめに働き一人で子供を育てている母子家庭などの低収入家庭では、年収が200万そこそこという家庭がたくさんおられます。
働きたくても仕事がなく、アルバイトでしのぐ若者が増えています。若者とは言えない30代にまで浸透してきています。これらの人たちの収入は200万円にも達しない人が多い。
そのような社会の中、ここにきて生活保護を受けて最低限の生活で我慢すれば低賃金で働くより年収が上がるという、馬鹿な現実が起きています。
若者達の中に、生活保護を受け、(収入があってはいけないため)、働かず、じっとして、生活する人たちが増えているのです。
(今の政府の施策は絶対間違っています。ばらまきの子供手当も。まじめな働き手の保護になっていません。)
卒業と同時に企業に就職出来た人たちも生活が楽ではありません。30代の収入は10年前に比べ100万円前後まで下がっているという調査結果もあります。
ここに来て幸せの価値観が、否応なく変わってきています。
先ほどの「金持ちになりたい」「出世したい」「成功したい」などの上向きの思考はどこかに消え失せ、「豊か」とか、「幸せ」とかに関心を持たない人たちが増えていると実感がするのです。
そこに、追い打ちを掛けるのが、ゆとりの世代の成人化です。
(つづく)
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