『最後の忠臣蔵』
来ました、ここに来て出ました、 「今年最高の1本」
観に行く前は期待しながらも、上クラス程度の映画としての期待程度でした。
完全に予測外でした、今年最高作品です。
久しぶりに泣きました。涙が顎をしたたりました。深夜の来場者の少ない劇場で観たら大変なことになりそうです。今日ですら、途中声が出そうになりました。嗚咽が・・・
映画やファンならこの映画を観ないではいられません。
年に1度だけ観るという人ならその1度はこの映画にしてください。
配給がワーナー・ブラザーズ、製作総指揮がウィリアムさんという外人さん、それだからこそここまで日本の美が描けるのでしょうか。
北の国からの杉田成道監督の力なのでなのでしょうか。
ことし一番のお勧め映画です。
外国人にこの感性が伝わるのだろうか?
日本の古き良き時代の良さが改めて良く思えます。
武士の時代の人間の高尚さ、品の高さ、精神の気高さ
劇中、自分の言動、行動の反省しきりでした。
私という人間はどうしてこのように高尚で気高くなれないのか、静の美しさが何故無いのか。
気がつけば愚痴をいい、気がつけば人をけなしている。 「また余分なことを言ってしまったな」と人間の小ささを露呈してしまった自分の言動を反省する日々です。つい昨日も。
この役所広司演じる、瀬尾孫左衛門の人間のすばらしさが、観る人を魅了します。
大石内蔵助率いる赤穂浪士四十七人が、吉良邸に討ち入り、四十六人が切腹する。
討ち入った1人、佐藤浩市演じる寺坂吉右衛門は死ぬことを許されず、真実を後世にに伝え、遺族に伝える使命を与えられ、赤穂浪士の遺族を捜して全国を16年渡り歩く。
役所広司演じる瀬尾孫左衛門は、討ち入り前夜に大石内蔵助の隠し子を守り抜く使命を受ける。
1702年のことです。
実は二人は無二の友人、そんな二人が再会します。
片や、切腹という名誉ある死を上げられず、英雄になれ損なった武士
片や、命惜しさに逃げた裏切り者として、武士の身分の捨ててまで、内蔵助の忘れ形見を密かに育て上げる。
孫左衛門は隠し子の可音が嫁にでた日、1人で背負ってきた重い使命が終わりと感じ、主君への忠義に・・・・・・
時代を超え、人としてのあり方を教わります。
日本人のDNAうずく映画です。
美しい日本の自然の見せ方はすばらしい出来でした。
映像のカットも綺麗な日本美(自然、民家、庭)をバックに、すばらしかった。観ていて思わず綺麗なカットだと声が漏れそうでした。
役所広司さん"静の演技"に舌をまきました。 「十三人の刺客」 では「切って、切って、切りまくれ」などと激しい演技をしていましたが、今回全く逆の"静の演技"でした。
佐藤浩市さんの、我慢が出来ず、顔を段々崩して、涙顔になる演技はこちらを泣かせるに十分すぎる演技でした。
やぁ。好きな役者さんですね。
安田成美さんの ゆうさん、いいですね。この人には吸い込まれる何かがあります。
そして忘れていけない隠し子の可音(かね)役の桜庭ななみ さん、すいません、いままでこの方を知りませんでした。
日本人的丸顔が、外国には受けそうですね。非常に良い演技で感心しました。
この映画の大きな特徴がひとつ。
悪役が1人も出てきません。全てがいい人達の集まりで出来ている物語です。こころがすがすがしい思いで観られます。
仕事帰りに必ずもう一度観ます。客の少ない劇場で、もう一度思いっきり感動させてもらいます。
このブログのファンから、映画の年間ランキング発表してねと、言われました。
ただいま検討中ですが、1位は今日決まりました。
コメントする