建築士カトーのヒトリゴト

直下率2

『直下率2』

 

 

昨日の直下率に引き続き、今日もその話を進めます。

 

2階の壁の直ぐした(直下)に壁があるということは、2階梁が直下の壁の中の柱で受けるということになります。

 

無いと言うことは、2階のその壁は2階床梁で加重を受けることになります。

 

というとなるとその2階梁は2階の壁の重さとそこに乗ってきている(負担している)屋根の重さも受けていることになります。

従って、2階梁には必要な断面寸法を確保する必要があります。

 

怖いのは、直下に壁のない梁が、柱につながっていればいいのですが、さらに直下に壁のない2階梁に乗るという間取りが意外と多いのです。

 

 

梁せいが大きくなればなるほど、やせる(せいが小さくなる)可能性が高くなります。

さらに,直下に壁が無いのですから柱もありません。

結果、その梁は真ん中が下がる(たわむといいます)ことになります。

 

直下に壁が無いと梁せいが縮み(痩せ)、たわみが起きるということで、2階の床に異変が起きる事態となります。

壁の真ん中当たりが下がるのです。

巾木と床に隙間が出来る。

引き違いとがすべりが悪くなる。

開きとが枠に当たるようになる。

などの諸症状が出始めます。

 

また新築時においては直下率を高くすることで、2階梁の梁せいを小さくすることができ、全体として梁のm3数を減らすことができ、コストダウンにもなります。

 

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