『八日目の蝉』
タイトル蝉は虫へんに單
井上真央、永作博美の両主演作品となっている。
147分と随分長い作品です。
http://meta.yahoo-streaming.jp/cgi-bin/yahoo/movies.asx?cid=20110303002cs0000movie1m
愛人の娘(秋山恵理菜)を誘拐し、自分の(薫)として育てる女性野々村希和子を永作博美が演じ、本当の母と信じて育ち、その後本当の母に懐かないまま誘拐体験によるトラウマを持つ子供秋山恵理菜の現在を井上真央が演じます。
本作品は、野々宮希和子が愛人の娘秋山恵理菜を誘拐し、逃亡しながら自分の子薫として愛情をもって4歳まで育てる生活と、女子大生になった秋山恵理菜が、誘拐が原因で親子関係に全く愛情がないまま現在まで育てられ、過去のトラウマに悩み過ごす今を、交互に描く手法で進みます。
どうにも難しい事情設定に、見ているこちらは誰に肩入れして、感情移入して見て良いのか分からず、とまどううちに過ぎる前半でした。
しかし後半からラストは観る全ての人達を、涙の渦の中に巻き込んでしまいます。
凄い迫力のラストです。
大きな愛情で育てながら逃亡に日々を過ごす、偽の母親を演じる永作博美の演技には凄さが感じた。
この作品は、原作と脚本の良さが作品の質を高めていると思うのですが、井上真央と永作博美の秀でた演技力によるこの作品での貢献度は高いと思います。
上映が終わり、席を立ち通路を歩くとき、廻りの観客皆が皆、鼻をすすりながらだったのが、ちょっとほっとした感じでした。
右隣にいた、60代中盤の白髪のおじさん、前編涙ぬぐうそぶりもなく、ここまで年取ると感情コントロール出来るんだなと感心していたら、立ち上がると同時にエライ勢いで鼻すすっていたのも好印象でした。
コメントする