建築士カトーのヒトリゴト

東日本大震災視察13

『気仙沼市その1』

 

 

気仙沼市の被害は、震度6弱、津波は6mと発表されています。

気仙沼市は湾の入り口に大前見島という島が横たわっていて、女川町や南三陸町のような10mを超える津波は襲ってきてはいませんでした。

しかし、遠洋漁業の基地として港があり、その燃料が市内にまき散らされて津波被害に加え大火災が発生した場所です。

 

東日本視察 295.JPG

川の中に建つ家です。何軒もが川の中に建っています

東日本視察 388.JPG

国道に建つ国交省の標識です。

これより先津波浸水想定区域」と書かれています。

しかし、この標識より山側で見かけた様子が下の写真です。

東日本視察 385.JPG

この標識のために、逃げずに安心していた人々が大勢津波に巻き込まれ亡くなったことでしょう。多くの人の命を奪ってしまった、罪ある標識です。

 

東日本視察 389.JPG

気仙沼港周辺はみなこのような姿になってしまっていました。

東日本視察 410.JPG

川に入りかけた家です。

東日本視察 423.JPG

この建物は下のような表示が外壁書いてあります。

東日本視察 422.JPG

津波避難ビル」です。

この場所で津波は2階まで襲ってきています。しかし、3階以上はかろうじて被害を免れています。

当時、大勢の人々がこの建物に逃げ込み、多くの命を救ったと思われます。

気仙沼市の大成功例です。

なかなか報道はされていませんが、行政の勝利がここにはありました。

 

私たち遠州地方で海岸線地方での津波対策の一つがこのような建物の配置だと実感しました。

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