『小川の辺』
本日の作品は、藤沢周平作品、 「小川の辺」です。
藤沢周平作品というだけで、随分前から楽しみにし、待ち遠しく思っていました。
「たそがれ清兵衛」以来この人の一連の作品には日本人の心が宿っています。
今回の作品、ストーリー性で評価するならば高い評価点は付けられないでしょう、しかしそれだけが映画でしょうか?
美しい山、川、空 心が癒やされる作品として高い評価をします。
日本人で良かった。と感じる作品です。
現代人が忘れてしまっている人生観、ゆったりとした時間の流れや、自然の美しさに癒やされます。
私達の数代前ご先祖の方々はこのような世界観の中で生きていたのですね。このような武士社会で造られた道徳感や情緒感は今の時代にも脈々と引き継がれているのです。
東日本大震災での被災者の方々のモラルの高さは世界が驚きました。そのルーツは明らかに武士の社会から引き継がれてきたものです。そう感じるのです。
劇中主人公東山紀之さん演じる戊井朔之助が「武士とは難しいものだな」という台詞があります。
簡単でない人と人の関係、意に反していても藩命のもとでは行うのが武士です。
東山紀之さんは全くこの役はまり役です。
凛々しく、道徳観を高く持った武士、見事のイメージを作り上げています。
それに比べ菊池凛子さんは、・・・でした。時代劇には使えないキャラクターでは無いでしょうか。にじみ出るものが現代人です。カツラもちょっと変。少し悲しかった。
そうそう、この作品知りませんでしたがエンドロールで撮影が山形県鶴岡市で取られたことは分かりましたが、その他に掛川市加茂荘とありました。
加茂荘のブログ調べてみました。
城内のシーンが取られたようです。
また、主人公戊井朔之助と妹の亭主佐久間森衛との御前試合のシーンは掛川城御殿で取られたことも分かりました。
エキストラで映画に出られた方々の記念写真を見つけました。
なんともゆったりとした癒やされる作品です。
音楽も、映像も美しくすばらしい。
このような作品を真っ正面から批判するような人にはなりたくありません。
そのような人生観をもった人間にはなりたくないと思うのです。
日本人でよかった。
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