『採光面積』
建築基準法第28条で住宅、学校、病院、診療所、・・・の建築物で政令で定めるものの居室には採光のための窓その他の開口部を設け、その採光に有効な部分の面積は、その居室の床面積に対して住宅にあっては七分の一、その他の建築物にあっては五分の一としなければならない。
とあります。
居室とは、リビングやダイニング、寝室、子供室などです。廊下はもちろん、納戸やトイレ、洗面やクローゼットは入りません。
ここで問題なのが、「その採光に有効な部分の面積」という言葉です。
窓には、「有効な窓」と、「有効でない窓」があると言うことです。
有効でない窓とは
実際はサンサンと太陽の日が差し込む、大きな窓なのに、床面積の七分の一だけ必要な窓として面積計算に加えてはいけない窓です。
隣地境界からあまりに近いと、有効な窓となりません。もしいつか境界ぎりぎりに大きな建物が建てば陽が入らないと言うことでしょうね。
ですから敷地いっぱいに家を建てると、洋室や寝室は、間口方面(道路側)しか法的に出来ないことが良くあります。
プランニングでいつも苦労する難問の一つです。
例の東京都渋谷区の芸能人の家でも苦労しました。
都心の3階建ての家では1階の居室は道路側に面していないとほぼ設置不可能です。
設計していると、大きな間取りの制限が出て来ます。
おおざっぱな言い方すると、経験では木造2階建てで軒の出が小さくしても境界から壁芯で1.5mくらい話さないと1階の窓が採光上有効な惑いなりません。
意外と知られていない「採光に有効な窓」の話でした。
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