建築士カトーのヒトリゴト

第4次地震被害想定

 「県が第4次地震被害想定発表」

 

 

静岡県では、昭和53 年(1978 年)、平成5年(1993 年)、平成13 年(2001 年)の3回にわたり、地震被害想定を実施し、第1次、第2次、第3次の被害想定として発表してきました。

 

そして昨日第4次被害想定が発表になりましたので少しご紹介します。

第4次被害想定 (450x332).jpg

これは、レベル2と言ってマグニチュード9程度の地震が陸側でした場合の震度です

第4次地震被害想定は、これまで県が地震被害想定の対象としてきた東海地震のように、発生頻度が比較的高く、発生すれば大きな被害をもたらす地震・津波を「レベル1の地震・津波」(マグニチュード8.0~8.7クラス)と位置付け、さらに、東日本大震災から得られた教訓として、発生頻度は極めて低いが、発生すれば甚大な被害をもたらす、あらゆる可能性を考慮した最大クラスの地震・津波を「レベル2の地震・津波」(マグニチュード9.0クラス)とし、二つのレベルの地震・津波を想定の対象とすることとした。

(防災センターHP抜粋)

となっています。

 

では多くを語れないこのブログでは端的な数値でご紹介します。

新聞の見出しにもなっていた死者数は?

レベル2で津波到達時間が早く、その被害が甚大だった最悪ケース

(地震が陸側で発生し時間が冬の深夜で、余地なしの場合)

約105,000人(国の想定約109,000人)(溺死96,000人溺死率91.43%と予測)

過去のデータでは

東日本大震災

死者行方不明(関連死含む)21,247名溺死率92.4%

阪神・淡路大震災

死者6,434名建物倒壊関係死率83.3%

関東大震災

死者105,385名火災死率87%

 

地震とはいろいろな特色を持ちます。

東日本大震災では地震の周期の関係で建物被害が少なく津波で溺死が多かったのはご存じの通りです。建物での圧死その他は4.4%となっています。案外加速度は大きかった んですよ。でも建物被害は少なかった。

阪神・淡路大震災では地震周期と建物周期が合い共振して被害が大きくなり建物の下敷きなどで圧死された方が多かった。83.3%です。

悲惨だった関東大震災は都市型地震で当時は木造中心の家屋であったのと発生事項が11時58分と昼支度時間帯でもちろんオール電化がない時代なので火災が広がり火災死率は87%に及んでいます。

 

今回発表の死者数は1000年に一度の巨大地震が最悪の想定で発生した場合数値です。

県でもレベル1での死者数は冬の深夜地震予知なしでも16,000人、(うち津波被害者9,000人、その他が7,000人)としています。こちらが現実的で、夏の昼間昼とき以外ならまだ減るはずです。

 

津波被害もも遠州浜の津波対策が完成すれば半減するでしょう。しかし建物被害による死者は主に住宅で発生します。個人の住宅の耐震対策がとても大事ということになると思います。

私個人的には津波被害にはあまりナーバスにならず、建物被害の心配および震災発生後の自助の準備を個人個人がしっかしするべきと思います。

 

つづく

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